時間は正午に近付き、BR-1がゴールを迎える。序盤から例年に無く大量失格者を出し、ラスト1周になっても続々選手が降ろされる。その中にはアンカーの飯島君もいる。うーむ、自主降格しておいて良かったか・・・
そして、迫力の先頭集団3人のスプリントでゴール。愛三の選手がトップで滑り込む。
BR-1最終選手がゴールすると、いよいよ私の出るBR-2が召集される。やれやれ、待ちくたびれた。さらにスタート地点で15分待つ事に。
時を同じくして、空模様がにわかに悪化。ポツポツと雨粒が・・・なんだこれは!?前回の群馬の時と同じではないか?実は私が妖怪雨降らし??
号砲一発スタート!!広島空港周辺を周回するコースは1周約14キロ。BR-2は5周と距離は短い。
前半はテクニカルな下り基調のアップダウン。後半はいやらしい登り基調で、最後にガツンと登らされる。
一般的に、キツイコースとされている。私はこのコースを何度も走っているが、どのクラスに関わらず、入賞経験は無い。
レース序盤は皆様子見という感じで、ローテーションで進む。登りまでは動きは無い。
1周目の登りに掛かると、スルスルと抜け出す選手がおり、少しペースが上がる。
私は足が重く、アウターのまま懸命に追う。自分も苦しいが、皆も苦しそうだ。1周目はこんなものだろう。きつい直登もアウターのまま。踏んで誤魔化す。誤魔化せるだけ良しとすべきか・・・
そして先頭付近でホームに戻ってくる。
2周目、ペースは少し緩む。位置取りがやっかいである。ワインディングが続くので、下がると前に行く場所が無い。自分は下り区間は良いが、登りがきつい。当たり前か?
上り区間も1周目より落ちる。インナーを使う。でも、何故かアウターの方が上り易い。ペースが遅いから?この周はラバネロのコダン君が元気だった。
3周目に入り、雨が本降りになってくる。路面が光る。下りが苦手な人はますます遅くなる。
『悪いね』と、どんどん前に出る。イオキベ氏とOタニさんも前に出てくる。
登りに入ると、左端を走る私のさらに左から差し込んでくる気配が。Oタニさんだ。前に出ようとしているのは分かるが、踏むのはこの後だ。今はリラックス。
登りで主導権を握るのはボンシャンスやエスペランスステージだ。付いてるだけの自分がもどかしい。
4周目、雨は止んでくれた。イオキベ氏が自分と同じ位の場所にいる。
登りに掛かり、いよいよ勝負が始まる。数名が先行し、緩くなる部分で次々と追撃。1列棒状である。後ろにいたら大変な事になるだろう。
一旦逃げを吸収して皆がホッとした瞬間、コムレイドの選手がアタック!すかさず同じチームの選手が追う。素晴らしい動きだ!見とれてどうする!!
息が上がり、だんだん限界が近付いてくる。・・・と思いきや、いっぱいにならない!あれ?行けるじゃん、と思う。次の瞬間、久しく味わう事が無かった感覚が足に戻ってくる。登りへの不安は消えた。
ラスト周を控え、前から5番手辺りで、ホームへ登る。逃げた2人は1人脱落し、もう1人が逃げ続ける。
ジャンを聞いてラスト1周。集団はジワジワと逃げる1人を追う。意外と差が詰まらないが、登りに入る直前で吸収。勝負は振り出しに。登りはバトルになるだろう。直登の頂上をトップで越える事だけをイメージして進む。
時折、ゴールをトップで駆け抜けるイメージが浮かぶが、今は登りに集中だ。
登りに入り、すかさず、アタックが掛かる。行く時はいい勢いなのだが、タレる場合が多い。思いの他、厳しい坂なのだ。キツイ部分を越え、緩くなるとどんどんペースが上がる。う~苦しい~
そのままの苦しさで直登へ突っ込む。皆もがき苦しんでいる中、イメージ通り3番手で越す。
よし!行ける。集団は12~3人に絞られた。ここからは集中あるのみ。
スプリントに持ち込みたくない選手らが飛び出すが、急な下りではいかんともし難い。
最後、緩くカーブして登りを越えると1キロ近くのホームストレート。それまで完璧な流れを作ってきた私だった。が、登り切る直前、すぐ前の選手がペダルを外し、ジャックナイフ!!
うそ~!?一瞬ダンシングのまま、ブレーキ!集団から少し離れてしまう。前はどんどん加速している。ここまで来て諦められない。
ガラガラガッチャン 漢ギヤにチェンジ。 遅まきながら加速する。集団がみるみる近付き、脇を素通り。交わし際、2年間同じ釜の飯を食った作ちゃんが『コダン行くぞ!』と言うのが聞こえる。悪いがそうはさせんよ!前は結構離れて4人に見える。
あ、手を上げた。ハア~
1・2・3・4・・・5位か~。そのままゴール。むう、やっぱセコい走りすると天罰が下るのね。
イオキベ氏は15位、Oタニさんは4周目で集団から遅れ、43位でゴール。Oタニさんはもう少しロスが無くなれば、もっと良い走りが出来るだろう。
今回のレースも沢山の反省と、得るものがあった。次回のレースも頑張りたい。ありがとうございました。